「阪神ジュベナイルフィリーズ・G1」(13日、阪神)
5年ぶりに関東馬が2歳女王の座を射止めた。栗東滞在で態勢を整えたアパパネが完勝。蛯名を背に中位追走から直線で一気に抜け出し、重賞初VをG1で飾った。阪神が新コースとなった06年以降の優勝馬3頭は、すべて翌春のクラシックを制覇。出世レースを制し今後が楽しみになった。2着はアニメイトバイオで、関東馬のG1でのワンツーは07年ヴィクトリアマイル以来、2年7カ月ぶり。1番人気シンメイフジは5着に敗れた。
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ウオッカやブエナビスタも通った名牝への道、2歳女王決定戦を制したのは蛯名騎乗のアパパネだった。“栗東留学”の関東馬が、仁川の地で飛躍への第一歩を記した。
ゲート入りに手こずるシーンもあったが、スタートは速かった。大外(18)番枠からポンと飛び出ると、すぐに人馬の折り合いがピタリとつく。早めに内に潜り込んで自慢の末脚の温存に成功した。勝利への大きなポイントとなったのは4角。有力各馬が外を回したのに対して、アパパネは内へ。きれいにあいたVロードを真っすぐに駆け抜け、アニメイトバイオの必死の抵抗も退けてみせた。
「かなりやれると思っていた馬で結果を出せてホッとしています」。07年有馬記念のマツリダゴッホ以来、14度目のJRA・G1制覇を飾った蛯名は笑顔でお立ち台に上がった。折り合い面に課題が残る現状で、引いたのは大外枠。普通ならマイナスに思える状況下だったが、東のベテランは冷静かつ前向きだった。「この馬にとって、この枠が一番いいと思うしかない」。いい意味での開き直りが馬にも通じたのだろう。前走の赤松賞で見せたムキになる面も、大一番では封印できた。
11月26日に栗東トレセンへ移動し、鋭意調整。さい配を振るった国枝師はその栗東留学のパイオニアであり、またかつて初めて関西馬の前線基地へと入厩させたのがアパパネの母ソルティビッド(02年阪神JF17着)だった。積み重ねたノウハウがあったからこそ、なし得たG1制覇。「レース直前に長距離輸送したり、環境の変化があったりするのは厳しい条件。できれば不安要素を取り除きたかった。いい状態で出走できたし、体に実も入ってきたね」と指揮官は効果を口にする。昨年はダノンベルベールで2着に敗れているだけに喜びもひとしおだった。
06年のウオッカを筆頭に07年トールポピー、08年ブエナビスタとこのレースの優勝馬は翌春のクラシックをV。名牝への道をひた走るアパパネは2010年、関西のトライアルを使って桜花賞(4月11日・阪神)へ臨む。馬名は、ハワイに生息する赤い鳥から取ったもの。来春もまた、栗東から大きく羽ばたこうとしている。

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