2009年12月14日月曜日

【阪神JF】アパパネ尻ッパネ!終わってみれば2歳女王!

 2歳女王決定戦「第61回阪神ジュベナイルフィリーズ」は、直線内を突いた2番人気アパパネが鋭い差し脚で抜け出し、後続の追撃を封じてG1タイトルを手中に収めた。2着にもアニメイトバイオが入り、5年ぶりの関東馬ワンツー・フィニッシュ、関東の巻き返しへ弾みをつけた。1番人気シンメイフジは大外を追い込んだものの、5着に敗れた。

 直線で内側に大きく開いた進路から抜け出したのはアパパネだった。外から追いすがるアニメイトバイオに半馬身の差をつけてゴール。蛯名が振り返る。

 「前走と同じ大外枠でも何とかしようと思っていた。ある程度のペースで流れたから折り合いがついて道中はいつでも動ける感じに。直線で内に切り替えると、いい脚を使ってくれた」

 02年のこのレースは母ソルティビッドとコンビを組んだ。栗東坂路で4F49秒台の時計を出す脚力の持ち主だったが、生粋のスプリンターで17着に惨敗した。

 「2歳の女の子にしてはおとなしくて物覚えがいい」

 こう蛯名が評価する娘は違った。ゲート入りに多少時間がかかったものの、いざ開けば絶好のスタート。前半3F通過35秒1の落ち着いた流れでも燃えすぎない。母から受け継いだ非凡なスピードを直線の爆発力に転換した。前走の赤松賞は極端に遅い流れで抑えるのに苦心。その心配が頭によぎる大外18番枠を見事に克服したわけだ。

 “栗東留学”の先駆者と言われる国枝師は、天皇賞・春のマイネルキッツに続くG1制覇で、その効果を実証した。自身が手がけた母も栗東留学でノウハウ蓄積に貢献した1頭だけに感慨深げだ。

 「いい子を出してくれてうれしいね。栗東に入厩すれば直前の長距離輸送という不安材料を除ける。この子はもともとおとなしくて、環境の変化に動じないタイプだからね」

 金子真人オーナー、国枝師、蛯名と同じトリオで娘を2歳女王に襲名させ、7年越しの雪辱を果たした。次の目標は、もちろん来春の桜花賞だ。“西高東低”と言われて久しい競馬界で、変革を起こそうと創意工夫を重ねる国枝師は意欲をにじませた。

 「来年のG1は同じ舞台になる。この成績に恥じないような結果を残したい。1度レースを使って、またこちら(栗東)で調整しようかと考えている」

 04年以来の関東馬決着となった阪神JF。この勝利が美浦復権のきっかけとなる。

 ◆アパパネ 父キングカメハメハ 母ソルティビッド(母の父ソルトレイク)牝2歳 美浦・国枝厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス(株) 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績4戦3勝 総獲得賞金7857万1000円。

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