「有馬記念・G1」(27日、中山)
涙で締めた。09年中央競馬のラストを飾る大一番は、池添騎乗の2番人気ドリームジャーニーがV。自慢の末脚を存分に発揮し、06年ディープインパクト以来、史上9頭目となる同一年春秋グランプリ制覇を決めた。来春は国内専念が濃厚で、京都記念から始動し、春の天皇賞、宝塚記念を目標に据える。なお、牝馬2冠馬ブエナビスタが半馬身差の2着、11番人気のエアシェイディが2年連続で3着に入った。
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こみ上げる思いを抑えられなかった。池添はドリームジャーニーにもたれかかり、あふれ出る涙をぬぐおうともしない。3歳馬が注目を浴びた一戦は同時に、古馬の王者として負けられない戦いだった。春秋グランプリ制覇は夢ではなく、至上命題。「絶対に獲るという気持ちで、自分にプレッシャーをかけてきた。本当にうれしい」と勝利の味をかみしめた。
極端な縦長の展開にはならなかったが、リーチザクラウンが引っ張るハイペース。道中は焦ることなく、後方2番手でじっと待機した。「ペースが遅ければ動くことも考えたが、結構流れていると感じた」。自分を、パートナーの力を信じて末脚勝負を決め込んだ。
向正面でスリーロールスが故障するアクシデントに見舞われたが、古馬の精神力で乗り越えた。「ぶつかったが、我慢してくれた」。どっしりと構える相棒の姿に、鞍上も余裕を持って4角を迎えた。「フォゲッタとマツリダを前に見て、内にはブエナも見えた。仕掛けどころさえ間違えないように」。あとはゴーサインを出すだけだった。
直線、中山の急坂など無関係にメンバー最速の上がり3Fで突き進む。「勢いが違った。全部かわせると思った」。矢のような末脚で襲いかかると、最後に残ったのは予想通り、牝馬2冠馬ブエナビスタ。「この馬との勝負だろう、と。でも、しまいは絶対に伸びると信じて乗りました」。思いに応えるように、ジャーニーははじけ、先頭でゴールへと飛び込んだ。
池江寿師も感無量だ。父ステイゴールド、母の父メジロマックイーンは調教助手として過ごした池江郎厩舎の管理馬。ともに、有馬記念で頂点に立つ夢はかなえられなかった。「取り返した。競馬は血のドラマ。その気持ちを大切にしている」と喜びをかみしめる。
来春は国内専念の公算が大きい。例年4月に行われる香港の国際レースには登録する予定だが、師は「4戦に絞って。京都記念(2月20日・京都)から大阪杯(4月4日・阪神)へ向かい、春の天皇賞(5月2日・京都)と宝塚記念(6月27日・阪神)の連覇が目標」と青写真を描く。さらなる頂へ。夢の終着点はまだまだ先にある。

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