新春を飾るハンデ重賞、第59回中山金杯・G3(5日、中山・芝2000メートル)は、7歳馬アクシオン(藤田)が、直線の坂を上がってから一気に伸びて優勝。鳴尾記念に続いて重賞V2を達成した。02年に死亡した名種牡馬サンデーサイレンスの最後の世代の子。今後の活躍が、一層楽しみになった。2着は5番人気のトウショウシロッコ。3着には15番人気のトウショウウェイヴの兄弟が入り、3連単は“24万馬券”の大波乱となった。
非凡な能力の持ち主に、年齢は関係ない。最後の直線、アクシオンが馬群の内側から外へ抜け出たのは、残り100メートルを切ってから。首、鼻、鼻、鼻差とタイム差なしで5頭がゴールになだれ込んだ大混戦は、サンデーサイレンスが残した最後の世代の7歳馬が制した。
ゲートを出て、1ハロン12秒4―11秒1のラップで流れたレースは、3ハロン目で一変。13秒1に緩んだ。「2コーナーで一気にペースが遅くなった」。5ハロン通過も61秒9のスロー。外を回っていたら届かない―。4番枠からスタートした藤田は、腹をくくってインで我慢した。「馬群をさばくのは大変だったけど、届いてくれと願った」。体重が絞りづらい厳寒期。前走比プラス14キロで臨みながら、最後は力でねじ伏せた。
素質が評価されながら、屈けん炎に見舞われ、競走馬が一番充実する4歳1月から6歳4月まで、2年以上の休養を余儀なくされた。「苦労というか、1年以上何もしなかった。普通、それだけ休んだら、なかなか能力が戻ることはない。これが、サンデーの血なのかな」と二ノ宮調教師。レースでは、遅いペースに行きたがる面もみせたが、「引っかかりながら、へこたれなかったラストの精神力も、血の力だね」と改めて父の遺伝力の強さへの敬意を口にした。
中距離界に現れた、遅咲きのニューヒーローの今後について、トレーナーは「休ませることしか考えていない。春は、もう使う必要もないし、どこのレースと決めない」と言った。あえて放っておくことで、可能性が花を開かせる。藤田は「有馬記念(賞金除外)に出ていても、いいところに来てたんじゃないかという馬。7歳だが、もっともっと良くなる」と期待を隠さない。サンデーサイレンス産駒は、今回の中山金杯制覇で、17年連続の重賞勝利を飾った。ノーザンテースト、パーソロンが持つ18年連続の最多記録に並んで追い越すためには、この末っ子世代の“孝行息子”の頑張りが不可欠だ。
◆アクシオン 父サンデーサイレンス、母グレイテストヒッツ(父ディキシーランドバンド)。牡7歳の鹿毛。戦績17戦7勝。総収得賞金1億9356万9000円。主な勝ち鞍・09年鳴尾記念。生産者・北海道平取町の坂東牧場。馬主・中田徹氏。美浦・二ノ宮敬宇厩舎所属。

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